29、カットフルーツ用ポンカン (平成29年1月31日)

 高知県では、新年を迎える頃から、温州ミカンの次に収穫されるのがポンカンです。 最近では文旦も同時期に収穫され、日曜市や量販店の店先に色づいた柑橘がにぎやかに並ぶ。 ポンカンを好まれる方も多く、独特の芳香があり、外皮はむきやすく、果肉を包む内皮は柔らかいので袋のまま食べられる。 生産地では、地元のブランドを売り出そうと、糖度計で糖度を計り、宣伝にJAや組合がそれぞれ工夫して販売に力を入れている。 今年のポンカンは味も甘みと酸味のバランスがよく、美味しくいただける状況で、サイズも2LからSまで仕訳され市場に出荷されている。
    
 最近では、生活者が野菜や果物をそのままの状態で購入するに加えて、カット野菜やカットフルーツの需要が伸びている様である。 昨年から、高知の文旦をカットフルーツで販売したところ、初年度の割にはかなりの量が購入されたので、今年はさらに販売量を伸ばす計画がある。 加えてその前に、ポンカンを始めてカットフルーツとして販売する計画で取り組んでいただいている取引先がある。 昨年、文旦のカットフルーツが順調に伸びたことから、その前に、ポンカンを買い付けてくれることになり、昨年から相談を持ちかけている生産者をバイヤーとともに訪問し、商談を開始している。
 そんな中で、カットフルーツに使用されるのは、規格外品ともいわれ、ジュースやジャムにする品に近い商品になる。 市場での販売価格から計算して、その程度の商品を安く買わないと採算が合わないのである。
 市場での販売価格が5キログラムあたり、2,000円前後とすると、その三分の一程度の値段でないと、カット用としては採算が合わないとのこと。 フルーツをカットすると正味の商品重量は、果物それ自体の三分の一程度の量になるのである。 更には一つ一つカットする手間も大変な手間である。

 生産者にカット用にするので、外側の傷は問題ないので、はねる規格外の大きいサイズ(2LからL)を要望すると、一般的な生産者は、最初から、はねを栽培する意思はないので、通常はあまり商談に乗ってこない。 プライドのある生産者は、落ちているポンカンを見てこの程度で良いのだがと声を掛けると、収穫している脚立の上から、落ちているのは売らないと、きっぱりと言い切る。 それでも、最適な条件の土地を探して、20代からポンカンを広く栽培しているS氏は、毎年ポンカンを多量に出荷しているが、長年の付き合いから、都心の高級果物店やデパートに安定して出荷しているだけに、安売りはしたくないと断られていたが、何回か山道を軽自動車で登って相談しているうちに、はね品を出してもらえるようになった。

  苦労して育てている生産者と心が通った時は何ともいえない感激と充実感である。 小生は、生産者とバイヤーがそれぞれ満足してもらえるよう、物流・流通への取組で高知県の商品をできるだけ販売していきたいと考えている。

2017年01月31日