28、規格外農産物への試み (平成29年1月17日)

 高知県は特に自然環境に恵まれ、新鮮な農林水産物が豊富なだけに、販売先(市場、JA、直販、道の駅)へ出荷できない物(色、形、サイズ等の理由)は一般的に自家消費や堆肥に利用している程度で、破棄している物が多く見受けられる。 各地域でも同様な状況と思われる。

 生産者は消費者の買いやすさや見栄に応じ、また、従来の流通での企画を守るために、農産物は販売できない規格外品も含めて多く生産されている。 一部は加工用として販売されているが、廃棄している物も多い。 高知でもかなり多くの生産者が、メロンを栽培しているが、従来、生産者は見かけも良く美味しいメロンということで、栽培途中に沢山できるメロンの中から、一個か二個を残し多くは摘果している。

 最近、消費者にとって便利な食材として、店頭で販売する野菜や魚類は従来そのままから、加工された状況で販売されるケースが圧倒的に増えている。 量販店等で多くのカット野菜の販売が伸びている様である。 例えば、高知県の特産である、柑橘類(文旦、ポンカン、小夏)の規格外品を活用して、関東の市場に向けてカット・フルーツ用に一部、利用し始めている。 他方で、カット用メロンとして、一本の苗からできるだけ多くのメロン(6つから8つ)を栽培して欲しいとの要望がある。
 規格外は通常、果汁、ジュースとしてすでに加工・販売されているケースが多いが、その一歩手前の状態の柑橘を、新鮮なままでカットして販売する、流通技術と仕組みが始まっている。 これには、生産者が出荷時でのカット用としての選別が必要であるが、生産者にとっては、破棄していた物や、安価でジュース用に回していた物が、新たな価値を生むことになる。

 生産者は従来の常識を変え、頭を切り替えなければならない。 今後は食品安全基準や衛生管理の行き届いた加工施設と運営を相互に活用できる拠点ができれば、新たな商品開発に重点を置くことができる。 新たな加工食品に関して一次産品を無駄なく活用しながら、一体化して取り組める状況となる。 栽培する時点から最終商品を常に意識しながら、無駄のない効率的な仕組みが可能となるのではないでしょうか。

 一次産品を無駄にしないで、新たな商品開発、流通、販売の仕組みで、生産者の収入増を計り、更には、地域経済の発展・振興に役立てる。 これらの状況は、市場流通の変化から、様々な新しい競争が生じ、新たなアイデアが生まれ、その中から、新たな食品流通販売が発生してきている。 更に、これらの変化に対応した、物流・流通の仕組みも用意しなければならない。

2017年01月17日