27、高知オーガニック・フェスタ (平成28年12月27日)

 12月に、高知市で第一回の高知オーガニック・フェスタが開催されました。 2020年日本で開催されるオリンピックを3年後に控え、国際的にオーガニックに関心が高まるなか、現状日本の農産物の栽培は現状で良いのか、多くの生産者から消費者まで疑問が投げかけられています。 こうしたなかで、高知でも、地域の生態系を維持・利用し、自然と共存する、そんな有機農業の考えに共感する人たちの集まり、楽しく交流できる場として、オーガニック・フェスタが開催されました。 約50社の有機栽培の生産者が商品を持ち寄り店頭販売しながら、来場者と交流しました。 フォーラムの基調講演は「NPO法人森は海の恋人」代表の畠山重篤氏が体験談から有意義な取り組みの話をされ、パネルディスカッションには、地元有機栽培の推進者・指導者、土づくりの専門家、野菜ソムリエで高知県観光特使の皆様で有意義な議論が展開されました。 会場からも前向きな議論が出され、有機栽培の推進の必要性について、参加者が理解を深めたフォーラムになりました。

 3.11の原発事故を受け、放射能の危険性はもちろん、始末できない放射性廃棄物や、元に戻せない遺伝子組み換えの植物の広がりなど、最終結果に責任が取れない科学技術が経済的利益のために用いられている現実がありますが、私たちは何千年来この大自然の循環のなかで生命を受け継いできています。 私たちの身体はその地域の食物により維持され、精神文化もつくられてきました。 自然に抱かれた長い人類史のなかで、ほんの一瞬の現代において化学肥料・農薬をはじめ食品添加物など化学的に合成された物が体内に取り入れられています。 歴史ある生体が病気として抵抗を示すのは当然かもしれません。 アトピーや最近の大腸における難病などの生態系機能障害に陥った病気の多発が見られます。 それらを受けて安全な食べ物に関心が高まり、有機農業も市民権を得てきていますが、大自然を敬った暮らしからはまだまだ程遠いのではないでしょうか。
 最近では、首都圏の量販店のなかには、有機栽培の作物のみを販売する店舗もできつつありますが、現状の物流・流通の仕組みが十分対応できない状況にあります。 私ども、農業生産物の栽培、加工、販売の六次産業化に取り組む立場としては、地域の有機栽培の生産者と歩調を合わせて、JASやGAP認証の統一した取り組みを進め、土づくり等の栽培の原点から見直し、着実に取り組む必要を感じています。

 生産者の立場から、作物の収穫後の販売先に関して、連携して取り組める組織づくりの必要性を感じます。 まずは生産者が利益を上げられ、安心して栽培ができるプラット・ホームが必要です。 更には、販売先までの物流・流通のシステム作りが新たな課題でもあります。 通常の商品と差別化された有機栽培の商品の独自システムが維持されなければ無意味になります。 生活者へ届くまで有機栽培の商品トレーサビリティの確立と価格戦略が課題です。 国内の流通システムが確立されれば、海外へ有機栽培生産物の輸出が可能となります。

2016年12月27日