20、土佐よさこい祭り (平成18年8月4日)

 よさこい祭りは土佐の一大イベント、毎年お盆の前8月9日から8月12日に開催される。
 高知市内の16か所の競演上と演舞場で200チーム、およそ2万人の鳴子を持った踊り子が工夫を凝らし、地方車(じかたしゃ)には華やかな飾り付けをして市内を乱舞する土佐のカーニバルである。
 この祭りは、昭和29年8月に高知商工会議所が中心となり、全国的な不況の中で不況を吹き飛ばし、戦後の荒廃した市民生活が落ち着きを見せ始めたころ、市民の健康と繁栄を祈願し、併せて夏枯れの商店街振興を促すため発足した。 夏の暑い高知の昼間は通常、通りや商店街は人通りも少なく、活気のない状況で、農産物の生産量、出荷量も極端に少なくなる。 この時期に催される “よさこい” は市民に活力と元気を与えているに違いない。 祭りの良いところは、年齢・性別を問わず、あらゆる階層が一緒に楽しめるところであろう。

 昭和29年の第1回の参加人数は750人、参加団体は21団体、その後、第30回には踊り子人数1万人を突破し、“よさこい” は絶えず新しいものを取り入れ、チームの個性化はますます進んだ。
 伝統的な音楽からロックのバンド演奏が増え、髪型や衣装も派手さを増して、振り付けもサンバ調、ロック調、古典の踊りと工夫を凝らしており、見物人を飽きさせない祭りといえる。 今年は第63回となり、数週間前から、イベント会場のあちこちで、練習会が開催され熱気がこもっている。
 祭りを盛り上げるために様々な工夫がなされている。 審査会場があちこちに設けられ、各チームのよさこい踊りを6大要素で評価する。 評価は6つで、衣装、踊り、音楽、鳴子、地方車(チームごとに移動するために車が音楽や踊りの舞台となる)、優れた踊り子等に各会場で与えられるメダルである。 各チームは上位入賞を目指して本番を迎える。
 各チームは、規定された演舞場所以外にも要望があれば、地方車と運搬用のバスを引き連れて、温泉場の広場等で“よさこい”を披露したりして見物客を楽しませている。 チームには地元以外の全国各地から特色あるチームが毎年、数多く参加して賑わいを見せている。 高知での “よさこい” が終了しても、その余波は全国に広がるようで、各地でもイベントが開催される。

 高知でこれだけ盛り上がるのにも、それなりの背景があるに違いない。 高知県の県民性、すなわち、明るさと、おもてなしの習慣、“はちきん” といわれる高知の女性の逞しさ等が上げられるのではないでしょうか。 とにかく高知は一年中、お祭りごとが、あちこちで開催されている地域といえる。 従って、一年中 “よさこい” の準備をしているのかもしれない。 また、“よさこい” があちこちで、活気に満ちて開催できるのも、移動できる舞台(地方車)によるところが大きい。 すなわち演芸物流である。
 最近殆ど高知に滞在している筆者にしても、踊りには現状参加してないが、知人が出店する屋台でのビールや赤牛串焼きの販売の手伝いをしたりして、行き交う踊り子の元気な踊りと音楽を楽しむことにしている。

2016年08月04日