09、土佐の日曜市 (平成28年1月15日)

 高知に滞在していての楽しみの1つは、毎週開催される「土佐の日曜市」に出かけることだ。元禄3年(1690年)以来、300年以上の歴史を持つ土佐の日曜市は、年末年始とよさこい祭りの期間を除く毎週日曜日に開催されている。
  4月から9月は午前5時から午後6時まで、10月から3月は午前5時30分から午後5時まで、高知城下の追手筋において、全長1300メートにわたり、約500点が軒を並べている。 新鮮な野菜や果物はもちろん、金物、打ち刃物、植木なども売られていて、市民と県外からの観光客などを合わせると1日約1万5000人が訪れる生活市だ。
 日曜市で販売されているものには、フルーツトマト、小夏、新高梨、土佐分担、ミョウガ、生妻、カブなどの青果物や、釜揚げちりめん、うるめいわしやメヒカリ、アジの干物などの海産物、ゆず酢、田舎寿司、田舎こんにゃく、食べ歩きにお勧めの芋天や饅頭などの、高知で季節ごとの旬の食材がたくさん並ぶ。  ちなみに、高知には日曜市だけでなく、各曜日に街路市があり、火曜市(上町4から5丁目)、木曜市(県庁前)、金曜市(愛宕町1丁目)が開催されている。また、土曜日にはオーガニックマーケットといわれる、無農薬、有機栽培の青果物などが並ぶ、全国でも珍しい市が、池公園で開催される。

 日曜市の出店者は高知県内の生産者で、直接販売するのが原則のようだ。
 私の知り合いで生姜を大量に入れたドリンクのみを販売するK氏は、自分の加工場で高知の生姜を買い入れて製造し、奥さんと2人で日曜市のみ販売している。もちろん瓶でも販売するが、市では温めるか冷たいものかの希望を客から聞くと、使い捨てのコップに適度に薄めて、1杯100円で販売している。日曜市のみで販売して生計を立てているようだが、先日、首都圏に販売してみたいと相談したら、卸値段を伝えてくれた。
 日曜市の出店者にはさまざまな方がいて、私が、これを仕入れして販売したいと特定の品物に照準を定めると喜んで交渉に応じてくれる方もいれば、日曜市に出すので手一杯と断られる場合もある。さらには、日曜市をアンテナショップと考えて、強烈にセールスする店もある。  
 私がよく立ち寄る店で、高知の浦戸湾でとれたエガニや海産物を売る元気のいいHおばさんからは、手作りの酒盗(カツオの塩辛)をよく買わせてもらう。彼女は1度テレビに出たこともある地元の有名人で、ご主人と料理店を経営しており、そこで宴会をすると、とれたての蟹や海産物がふんだんに宴席に盛られる。

 さらに、最近は仕事でもお付き合いのあるS氏から、日曜市の店舗で、我われが販売している「焼き肉のたれ」を一緒に売るから、商品を提供してほしいと頼まれた。  それ以外にも、土佐山地域の生産者団体なども出店していて、ビジネスにもつながり始めている。我われ自身もスペースがあれば出店して、皆さんの仲間入りをして、自社の加工品や、今作り始めている青ネギ、ニラ、カブ、ほうれん草などの販売を開始したいと考えている。   将来は、土佐の日曜市の首都圏版を開催できないかと模索している。それには鮮度とスピードとコストを解決する物流がカギになる。

2016年01月15日