07、青果市場の現状 (平成27年12月2日)

 青果物を取り扱い始めてから、青果市場の仲卸会社を訪問する機会がしばしばある。 先日も、長野のK生産者と福島青果市場のT社を訪問した。 太田や築地の市場に比べて、高知や、ここ福島市場は閑散とした感じはあるが、その地域の大事な流通拠点であることは間違いない。 T社の方々は、農産物の分類別に担当が決まっていて、それぞれ専門の立場で、商品名を上げると市況や、取り引き状況に関して、すぐさま、回答が返ってくる。  
 最近はこれらの市場を通さない流通、すなわち市場外流通が大幅に増えてきているので、市場の相場は参考にはなるが、個別の直取引は、週間、月間、年間取り引きで金額や、取扱量が一定していることが多いそうだ。 農協や園芸連と市場との関係もあるが、生産者からすると、直取引に出せない商品を市場に持ち込むケースが多いのが実態と思われる。  

 それぞれの地域では、生産者が協力して法外な価格での販売を無くすために、生産者が個々の商品ごとに連携して生産価格の維持に努めている。 市場外流通が増えてきた一因には、加工品に回る生産物が多くなってきていて、買い手の加工屋さんにしてみれば、価格や数量がそのたびに変化したのでは、加工品の販売価格を設定できない。
 このように、流通はいろいろな形態が発生してきていることから、市場の役割も、従来のセリを中心にしてきた取り扱いが、新たな流通形態の中で、市場としての強みを生かして、買い手や、生産者に何か役に立つ付加価値がつけられないか、情報を収集しながら、模索しているに違いない。 従って、仲卸の流通加工や配送、情報サービスは大きな武器になっているといえる。 福島市場のT社は我々も取り引きし懇意にしている高知中央市場のM青果とも日常取り引きをしているとのこと。 離れた地域にそれぞれの顧客のニーズがある限り、 市場同士のネットワークも生かすことができるに違いない。 まさに商品を目の前に抱えている商社にも見える。 聞くところでは、新た流通に対応していない仲卸は彼方此方の市場で、撤退や倒産も発生していて、時流に乗り遅れると生き残れない状況のようである。  

 日本国内の流通システムの効率化をまずは進めないと、生産者も卸も消費者の選択で品質や安全性が確認できれば、輸入品を消費者が選ぶことは明らかである。  食料や農産物の自由化が進む中で生産者が適正な利潤を生みだせるような仕組みを生みださなければならない。 勿論生産者側の努力と工夫がさらに必要になるのはいうまでもないが、生産者の立場で、市場と生産者のコラボレーション等も考えたい。

2015年12月02日