03、ぜんまい集め (平成27年6月18日)

 高知県産の農産物や加工品を首都圏に販売することを主眼にして、物流・流通の仕組みを構築すべく、長野県のきのこの生産者と一体になって取り組んでいる。 高知の農産物を直接首都圏に送る場合もあるが、長野からの「きのこ」の流通に合わせて、長野でトレイ等にパッキングしてもらい、一緒に販売先に届けてもらうケースも多い。 最近特に業務用のニーズも多く、漬物等の加工品用の食材を求められることもある。
 
 先日、高知へ来られた長野の漬物屋さんは「ゼンマイが量的に少なくなり求めにくくなっている」探してほしいとの要望があった。 調べてみると、日本のゼンマイの主要生産地は高知、徳島、新潟ということで、輸入のものを除いて、高知産に期待された訳である。 最近の輸入ゼンマイは除草剤を多量に使用するケースも多いらしく、食の安全性の面で敬遠されているらしい。  

 この長野の漬物屋さんでは、通年、乾燥ゼンマイを何トンか必要としているが、なかなか原料が集まりにくいらしい。 高知へこられた際に、何件か農協も含めてご案内したが、通年の取引先にも十分供給できないので、新たな販売先には供給できそうもないという状況でした。 その後、知人を通したりして直接農家にあたり、少しずつ分けてもらっている。 現在まで、愛媛県に近い梼原町の農家から2回に分けて50キロほど、また、徳島に近い大豊町から40キロほど買わせてもらい、少ない量ですが長野へ送り、来年に向けて農家との関係ができたことで喜んでもらっている。 今後も引き続き農家との関係を増やしていきたいと考えている。  

 ゼンマイの生産地は殆どが中山間地区で険しい山の斜面で栽培しいいる。 殆どの中山間地区に出向くには、軽トラックがやっと通行できる山道である。 慣れない私は、今にも車ごと崖下に転がるのではないかと心配しながら必死に運転している。   

 殆どの地域が高齢化で作業する方々が減ってきている。  乾燥させて製品にするまでの手間も大変、工程は ①山から収穫 ②選別 ③一度ゆでる ④水を切る ⑤軽くもむ ⑥天日で何度か乾燥する ⑦硬い部分を取り除く、このような行程が必要で、このように最終製品にするまでかなりの労力を費やす。  

 農家から買い取る価格が、キロ当たり8,000円程度で、10キロでは8万円になる勘定だ。 従って、中山間地区の農家にとっては、大きな現金収入になる。  現在、高知の法人では、このゼンマイの収穫の手伝いをして、何とか生産量を維持し、増やすことができないか検討している。 長野の漬物屋さんは「来年も引き続きできるだけ多く買ってほしい」と望んでいる以上、何とかしたいと考えている。  

 ゼンマイだけでなく、これらの地域で農業を営んでいる方々の生産物が順調に生産・販売できて、農家の収入が確保でき、できれば若い次の時代を担う若者が定着できる状況にならないものかと考えさせられる。 やはり、一つ一つの課題をその地域、地域で解決していかなければ、一軒の農家だけでは難しい。 我々は、その辺を解決すべく、関係者にも働きかけながら、少しでもお役に立ちたいと考えている。

2015年06月18日