35、カット・フルーツの需要増 (平成29年 5月19日)

 以前から、カット・フルーツといえば、パイナップルやバナナ、オレンジと輸入の果物が中心で商品化されていた。 しかし主に首都圏の生活者のライフ・スタイルや食生活の多様化が、果物をそのまま購入する度合いが極端に減少してきていることから、カット・フルーツに対する需要と関心が高まり、急速に販売が伸びているようだ。

 カット・野菜は勿論、カット・フルーツ専門の生産工場も充実してきていて、そのような工場では、国内の生産者との関係も強化しながら、年間で販売できるフルーツの商品発掘・開発に努めている。 家庭で、フルーツの皮を剝いて、カットして食べるのと違い、工場で製品化して、店頭に並び、消費者が買い上げるまでの時間を考えると、3日から4日は商品が劣化しない状況を保つ技術が必要で、更には同じ果物でもカットにむいた品種が必要になる。 このように考えると、様々なポイントとで検討が必要で、カットにむいた、新たな品種の栽培方法を農家と検討しなければならない。
 例えば、カット・フルーツでも人気のメロンに関しても、従来の品種では味や日持ちの点で問題が出ているようで、昨年から、メロン農家を紹介して欲しいと、工場の責任者が数人で何度か訪ねてきた。 高知で生産者と相談していると、新たな試みに挑戦してくれる農家が2件程出てきて、相談・打ち合わせを重ねた結果、今年になって新たな種類の苗を育て始めた。 従来のメロン農家の栽培方法は、種から、苗を育てた後に、成長に合わせて、一番良い実を一つだけ育て、それ以外は摘果して、大事に育て、糖度を計りながら、網目もきれいに入った美味しいものだけを大事に出荷してきている。 今回、農家にお願いしてきているものは、網目にはこだわらず、できるだけ反収をあげ、採算が合うように育てるように細かく検討している。 メロンを丸のまま出荷するのと違い、カットの場合は、商品化すると重量は最初の玉の状態に比べ、半分程度の重量しか残らないし、収穫してから商品化するまでの過程にかなりの経費を見なければならないので、従来の栽培方法と違う考え方で、手間とコストを下げ、農家と工場側が相互にウイン・ウインの関係になるように細かく詰めなければならない。
 それには、収穫方法や従来の高価なメロン用の梱包ではなく、生産者から工場までの輸送はできれば、通い箱等を使用して、コストと手間を省くことを検討している。 栽培から、消費者に届くまでの過程が、従来の球で販売していたものと違い、全く新たな、流通の構築が必要になる。 このカット用のメロンが順調に出荷できるようになると、昨年から取り組み始めている、高知県からカット用フルーツの季節毎の、メニューができてくる。 即ち、ポンカンから、文旦、小夏へつながり、5月末からは、メロンが出荷できるようになる。 また今後メロンは数件の生産者が連携すると、栽培時期をずらして通年の出荷も可能になる。 ちなみに一つの圃場(ハウス)はおよそ年間で3回回転が可能のようである。

 生産農家が安心して栽培に専念できるように、工場との連携を図り組んでいくのが我々の役割であり、更には、生産量と生産時期を見ながら、最適な輸送手段と方法を検討しなければならない。 マーケットに熟知した、知り合いに、今後の需要見通しを聞いたところ、今後もカット・フルーツの需要は、大きく期待できるとのこと。

2017年05月19日