95、高知、浦ノ内ポンカン収穫(令和元年12月16日)

 みかんの産地では年末になると、猫の手も借りたくなるほど収穫に忙しくなるのは毎年のことのようだ。特に年末は何かとせわしいのに加えて、最近では人手不足が深刻になっている。1か月前程から知り合いの果樹園から収穫に来てもらえないかとの声がかかっていた。しかしながら、その果樹園までは片道50キロはあり、年末12月10日から来年の1月一杯の要望である。
 最近、高知県へカルフォルニアから移住してきたK氏に相談したところ「年末特にすることもないし、ぶらぶらしていてもしょうがないし、知り合いから頼まれたのだし、アルバイト料がもらえるのなら手伝いに行こう」ということになった。
 毎日通うのも大変なので、二人で宿泊できるところはないかと要望した。とにかくどんな作業なのか、月初めに現地へ出向いてみた。農園は高知県須崎市浦ノ内で、ポンカンの栽培が行われている。風光明美な場所で、目の前には景色の良い横浪半島があり、その内側の湾に面した日当たりの良い山の斜面にあります。この浦ノ内は横波半島の内側の立目ポンカンと合わせて、糖度と酸味のバランスが程よく大変美味しいと評判です。年末から年明けの出荷時期になると黄色く色づいてきます。
 ポンカンはもともとインドのスンタラ地方が原産地で、亜熱帯のかんきつ類で、ポンカンのポンはインド西部の地名POONAに由来するといわれています。現在の生産地は東南アジア、中国南部、台湾などで栽培されていて、高知県では大正(4年)頃から栽培されたそうです。M農園は現在の代表の叔父さんが苦労して台湾から苗を輸入し、初めて栽培されたとのこと。
 収穫作業は朝8時から夕方5時まで、昼食の1時間と2時間ごとに10分程度の休憩が入るとのこと。服装等のアドバイスを受けて、作業内容を現場で説明してもらった。ポンカンの木はかなり高いので、脚立と竹製のはしごが用意されていた。山を見上げるとかなり傾斜が厳しく、まともに作業ができるか心配になった。山の斜面に沿って収穫用のモノレールが走っている。
 作業としては、片手に専用鋏を持ち、みかんの枝を切り取り、収穫前に、みかんを痛めないように再度切り取る(二度切り)。収穫したみかんを近くの枝に引っかけた、10キロは入る丈夫な袋にいれ、一杯になるとプラスチックの箱に移し替える。脚立やはしごに乗って収穫している場合は、下の人にからの袋と入れ替えてもらう。
 山の斜面で、3~4メーターほど脚立の上に立って作業をすると足がすくむようだ。ちなみに私は一度地面に落ちてしまい、その後はなるべく地面から収穫するようにと皆が心配してくれた。それでも地面の傾斜がきついところがほとんどで、注意していないと滑り落ちそうになる。
 毎日9人から10人程での作業だが、休憩時間等では親しく話し合い、助け合うムードを大切にしている。一日の作業が終わると、目の前に広がる海と湾の景色が夕日を浴びている。
 ありがたいことに、ポンカン農園の真下の道を隔てた、海岸ぶちに農園が管理している別荘があり、そこに宿泊できることになった。遠方から手伝いに来ているのは我々だけではないのだが、快く願いを聞いていただいた。
 ポンカンの収穫作業を通して、農園の方々や手伝いに来ている方々との触れ合いを大切にして、この年末を充実して過ごすことが出来るに違いない。

2019年12月16日